オスカー顔

滝田洋二郎監督

とうとうホントにオスカーを獲っちゃった!

映画「おくりびと」が米国アカデミー賞の

最優秀外国語映画賞を受賞(2/23)

受賞後のインタビューで監督は

「スタッッフはオスカーを1週間レンタルします」

なんて冗談を言って上機嫌だったけど、

もしかしたら絵コンテ担当のワタシにも

オスカーをレンタルしてくれるんだろうか!?

テレビの前でそんなことつぶやいたら

ウチのカミさんが「よして!」と叫んだ。

オスカー君が家にやってきたら

オチオチ寝てられないだって。

じゃ、ヨスカー。

それもそだね。

日本映画界の名作が11回も

手を変え品を変えラブコールを送っても

振り向いてくれなかった

超高飛車なオスカー君だもんねえ。

粗相があったら、殺されちゃうよ。

この映画はテーマは深くて重いんだけど、

全編にユーモアがあって、

心から笑えるシーンがあるのがステキ。

現地レポートしていたTBSの記者によると

映写会場は時に爆笑が起こったらしい。

嬉しいね〜。

日本人の感性がちゃんと伝わってるんだ。

大げさなこと言うようだけどさ、

もしかすると、この映画は日本人がこれから

世界の中でどう役に立っていくかという

大きな問題に対する

ひとつの明快な答えかもしれないよ。

今の世界は、宗教的な原理主義によるテロとか

アメリカ流グローバリズム、

人権思想の押しつけなど

あちこちでナショナリズムが大きくなってきて

どんどんギスギスしてきている。

おまけに科学技術信仰と拝金主義が

世界中にはびこって人心は荒みっぱなし。

そんなときに、

「まあまあ、いろんな意見はあるだろうけど

自分の正義を押しつけたり

無理に広めたり

意見の違う相手をやっつけ

根絶することばかり考えてないで、

とりあえず自分が清く正しく美しく

あることに一生懸命になろう」

という内省的な生き方、

モックンが表現してくれた

日本人が大切にしてきた

真摯で静謐な態度は

無言だけれど世界に対して

逆に大きなメッセージを発するのでは

ないかしらん。

映画「おくりびと」は日本人が

世界からなにを求められているか考える

とてもよいテキストだと思うのでありました。




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