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哀の劇場 2013 目次 | |||||||||||||||
佐藤允さんに捧ぐ | 岡本喜八監督作品名場面集 | ||||||||||||||
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佐藤允さん。昨年の暮れ、2012年12月6日に、急性肺炎のため横浜市内の病院で亡くなられた。
数多くの岡本喜八監督作品に出演し、圧倒的な存在感で活躍した。 今日(2013年2月17日)は故・岡本喜八監督の誕生日であります。 ファンのひとりとして、ワタクシ松村宏が、お二人の作った名場面を紹介したいと思います。 ハードボイルド(非情で冷酷)な世界で、男同志の友情が生まれる瞬間。 理由はない。なぜか、コイツとは馬が合う。不思議な縁、奇妙な好意。 喜八監督は、作品の中で数々の名優を起用してそんなシーンを繰り返し描いていますが、 ワタシが特に好きなのが 日本一のいぶし銀役者・佐藤允さんが登場するシーン。 代表的な名場面を三つ紹介しましょう! |
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「暗黒街の顔役」 1959年制作 鶴田浩二と宝田明を主演にした和製ギャング映画の傑作。 非常の掟に生きる二人の兄弟。竜太(鶴田浩二)と峰夫(宝田明)は横光組に身を置きながら、横光のやり方に耐えかねていた。竜太は冷血を装いながら、実は弟思いで、子煩悩の一面を持つ、心優しきナイスガイ。弟・峰夫に足を洗わせようとしていたが、それを許さない組織と対立、苦しい立場に置かれる。 そんな竜太のお目付役に差し向けられたのが、流れ者の殺し屋・五郎(佐藤允)。拳銃の腕にものを言わせて、竜太を監禁する。身動きの出来ない竜太。 「いくら貰ったんだ。倍、いや三倍出す」 「おれ、スポーツでいやあ、フェアプレーで生きてるんで」 竜太の懐柔を受け流す五郎。 その晩、竜太は夢を見た。裏切り者を追い詰め、背中を撃った相手が実は弟の峰夫だったという悪夢。うなされ眼を覚ました竜太は起き上がって、五郎にそっと近づく。 |
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ソファーで寝ていた五郎だったが、気配を察知し、密かに拳銃に手をかける。 竜太に気づかれないように、五郎はフッと微笑みを浮かべる。敵対する関係に有りながら、竜太の人間味にひかれた瞬間。 ワタクシ松村宏がお勧めする、 岡本喜八監督と佐藤允さんによる、ハードボイルドな二人に生まれる奇妙な友情。 その名場面の一つに上げさせていただきます! |
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「血と砂」 1965年制作 三船俊郎主演の戦争活劇 昭和二〇年北支戦線、楽器を抱えた少年兵たちを引き連れ、独立大隊に到着した小杉曹長(三船俊郎)。弟の小原見習士官を前線逃亡の罪で銃殺を命じた、佐久間大尉(仲代達矢)を殴って営倉にぶち込まれる。一方、炊事担当の乱暴者・犬山一等兵(佐藤允)は、小杉曹長が自分が銃殺した相手の兄であることを知らないまま、その人柄を慕い、わざと騒動を起こし、小杉曹長と同じ営倉に入れられる。 |
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ふところには、小杉総長に差し入れしようと、焼きあげた鶏の丸焼きが入っていた。 「差し入れだ。脂ののったやつをトローリトロリ炭火で焼きましてね」 「そいつはすまんな」 「さあ、鶏は鶏でもメン鶏だ、こりゃあ!」 「ほお、メスかあ」 「メスもメス、まだオスを知らねえ、女学生みたいなメン鶏だあ!」 戦争の非情さ、軍隊規律への抵抗と怒りを描きながら、そこに生まれるハードボイルドで奇妙な友情。ワタクシゴロ画伯がお勧めする名場面の一つに上げさせていただきます! |
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よい子は決してマネをしてはいけません。
2月8日(金) 東京・中央線 西荻窪駅徒歩三分のライブハウス 音や金時 午後6時半開場 午後7時半スタート! 吉見征樹(タブラ)壷井彰久(エレキヴァイオリン) チャージ2600円+ドリンク 超一流のミュージシャンとの驚愕のコラボレーション 2月10日(日) おんがく紙芝居 in とりアート 米子市コンベンションセンター ホワイエ 午後7時30分〜入場無料 「赤とんぼ みつけた」 キーボード・雲藤芳子 2月14日(木) 四谷コタン 立川流落語会 立川?伸 立川こしら 立川志らら (出演可能性有り せんだみつお) http://www5f.biglobe.ne.jp/~YotsuyaKotan/ 2月18日(月) おんがく紙芝居「キンモクセイの薫るころ」 ピアノ・森下滋 米子市 ふれあいの里ホール 午後1時15分〜 入場無料 世界的ジャズピアニスト・森下滋氏作曲「キンモクセイ」の生演奏に、きっとあなたはハンカチを濡らすことでしょう! 2月23日(土) 紙芝居 悪質商法にだまされないために 米子市 ふれあいの里 午後2時〜
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「独立愚連隊」 1959年制作 佐藤允さんを一躍スターの仲間入りさせ、岡本喜八監督の名を世間に知らしめた、ご存じ痛快戦争活劇!
ところが最前線で指揮をとる石井軍曹(中谷一郎)は、一筋縄でいかない不適な男。大久保の取材をのらりくらりとかわし続ける。敵か味方か、なかなか正体をつかませない。しかし戦況はしだいに深刻化、互いに死線をくぐり抜けるうち、いつしか不思議な友情が芽生えていくのであった。押し寄せる圧倒的大軍の一斉攻撃の前に、身を潜める二人。 |
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大久保軍曹が口を開く。 「あ〜、今のウチに白状しておこう。オレは一度貴様を撃つつもりだったぜ! 失礼しました!」 「オレもひとつ!オレね、招集になる前に毎朝の新聞記者だったんだ。発行部数はざっと八十万部!失礼しました!」 「こんの野郎〜、腹黒い奴だ!」 「わはははは」 ついに敵の攻撃の火ぶたが切られ、覚悟を決めた二人は決死の突入を開始する! 「毎朝新聞、いくぜ〜!」 まさにハードボイルドな戦場で生まれる奇妙な友情、ワタクシゴロ画伯がお勧めする名場面の一つとさせていただきます! どうもご静聴ありがとうございました。」 |
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