歴代1位タイの速さで十両初優勝(7/18)。
所要11場所というのはあの小錦と並ぶそうだ。
こりゃ、すごい。
あのときの小錦の勢いは当時の角界やファンを震撼させたからねえ。
小錦は入幕を果たすと、その巨体と強力な突き押し「プッシュ」で
先輩力士を次々なぎ倒し快進撃を続け「黒船来襲」といわれた。
きわめつけは、横綱千代乃富士を
初対戦で、あっというまに土俵外まで運んだ一番。
その規格はずれのパワーに、あきれたように
苦笑いするしかなかった昭和の大横綱の表情は、
いまでも忘れられない。
それ以来の勢いがあるんだから、琴欧州には期待しちゃうな。
当然、めざすはストップ・ザ・朝青龍だ。
ところで、小錦の登場は、以後の相撲界に大変革を起こした。
力士の大型化、つまり簡単に言うと、デブが増えたのよ。
曙、武蔵丸が横綱になってその傾向は頂点に達した。
結果、相撲が大味になってつまらなくなった。
押し出しやはたきこみですぐ勝負が決まる。
ところが琴欧州のウリは203センチの大型力士なのに
スマートでスピードがあること。おまけに粘りがあって、
土俵に最期まで手を突かないで顔から落ちる。
おでこのケガがその証拠。
こんな大型力士、見たことが無いよ。
琴欧州が大活躍をすると、近い将来相撲の質が
がらりと変わるんじゃないだろうか。
みんなスマートでかっこいい体つきになって
力と技を競う本格的四つ相撲が増える。
攻守に展開とドラマがあるような。わくわくするなあ。
甘いマスクなんで「角界のベッカム」なんて呼び声が
上がってるんだそうだけど、なんだか女性ファンを増やそうという
下心が透けて見えてあんまり好きじゃないな。
イケメンで相撲が面白いということで、あえてワタシはこう呼ぼう。
「2メートルの初代・貴乃花」
朝青龍を土俵際で豪快につり上げてうっちゃる姿が
目に浮かぶなあ。うしし。